【日大通信】2019~2022年度 国文学史Ⅱ課題1(分冊1)合格レポート

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    資料紹介

    課題内容:文学的近代の成立について述べ、代表的な作家とその作品について解説せよ。
    「良い内容のレポート」との講評を頂きました。
    キーワードを全て使っています。原稿用紙レイアウトです。
    2019年度までの使用教材「日本文学史」(おうふう)が、近代については、「個」と「私」を視点の中心として書いてあるので、それに実際の文学作品を関連付けました。
    参考文献の出版年月日が和暦、西暦のものがありますが、文献に書いてある通りに写したためです。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    日本の「近代」は外発的に開花した。夏目漱石は『現代日本の開花』の中で、日本の近代化(西欧化)が必ずしも望ましいものではないが日本国存続のためにはやむを得ない、という認識を持っていた。それは近代文学における〈個〉と〈私〉の構造にも表れている。

    日本の近代文学は、写実主義文学である坪内逍遥の『小説神髄』によって実質的に出発し、二葉亭四迷が発表した『浮雲』は、日本の近代小説の始まりと言われている。

    次々と現れた文学流派が短命で消えていったのちに、明治40年代の自然主義文学が〈個の表現として大きな反響を呼ぶに至り、島崎藤村『破戒』と田山花袋『蒲団』により、その日本独自の性格、すなわち事実や真実の根拠を科学や実証ではなく自己の「主観」に求め、ありのままの〈個〉を告白する文学、が決定的なものとなった。坪内逍遥が主宰した文芸雑誌『早稲田文学』(明治24年創刊)は自然主義文学の拠点となった。

    藤村の『蒲団』は、主人公の内面的な感情の動きの暴露=告白、大胆で露骨な〈個〉の表現と評されている。私小説の始まりとされる作品でもある。

    花袋の『破戒』は、戒めを破ること=告白が大きなテーマとなっている。〈...

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