合格リポートです。参考にご使用下さい。不合格になった際も責任は負いかねます。
次の課題1・2について、裏面のポイントとキーワー ドに留意してリポートを作成して下さい。 1 .殷王朝から南北朝までの王朝の変遷をとらえ (二〇〇字程度)、さらに春秋戦国の社会変容と皇帝 政治の成立について詳述しなさい(八〇〇字程度)。 2 .隋唐時代から明清時代までの王朝の変遷をとらえ (二〇〇字程度)、さらに隋唐の律令国家の成立と清 朝の「中国支配」について詳述しなさい(八〇〇字 程度)。
参考文献:「中国の歴史」
中国の初期王朝の殷は、前 17 世紀頃から中原を支配したが、前 11 世紀に周が滅ぼした。
その周が衰え、大きく国が争う春秋時代(前 770~403 年)、戦国時代(前 403~221 年)
が始まる。春秋・戦国時代は、重要な社会変容が起きる時期である。まず、鉄製農具の普
及に伴い、農業生産力が向上した。その結果、集団で生産・経営するのではなく、家族毎
に自立して経営を行うことが可能になり、小農経営の自立が氏族集団の解体や封建的政治
制度の解体をもたらした。また、この時代の各国の富国強兵政策は、軍需物資、戦略物資
の獲得に支えられており、産業振興や物資購入の需要を満たそうとする政府の政策は、貨
幣経済を発展させ、各地で特有の形をした青銅の貨幣が鋳造され流通した。そして、国家
の領域的な支配が広がり、諸国の間で活発な交流が生まれ、中原文化を共有する諸国の間
で、共通の中華の意識が形成された。価値の高い文明を持つ中華と、その周辺の夷狄の対
比的な世界観が生まれ、この華夷意識はその後、清末まで続くことになる。先述の氏族集
団の解体や貨幣経済の発展は人の移動を促進し、都市には能力を持ちながら仕...