ラジカル置換反応 α-bromo-p-toluic acidの合成
2.ラジカル置換反応
実験者氏名:
実験日:
実験場所:C6-214
実験目的:
共有結合が開裂する様式には、カルバニオンあるいはカルボカチオンが関与する方法など
に見られるようなヘテロリシスの他に、ホモリシスがあり、この場合はラジカル種が反応
活性種である。N-ブロモスクシンイミド(NBS)は代表的な臭素化剤であり、ホモリティック、
ヘテロリティック、両方の反応条件で用いられる。古典的な臭素を用いる反応と比べ毒性
や操作性のみならず、反応機構的にもメリットが大きい。今回はそのことについて実験結
果から考察する。
実験操作と結果:
撹拌子と環流冷却器を備えた 100mLの 3 つ口丸底フラスコに、p-トルイル酸(2.30g,17mmol)
と N-ブロモスクシンイミド(3.30g,18mmol)を入れた。
その混合物に AIBN(0.30g,1.8mmol)をすりガラス接合部に残らないよう薬包紙で筒を作り
加え、フラスコに 2 つの栓コックでふたをした。
湯浴、投げ込みヒーター、温度コントローラーをセットした後、シクロヘキサン 35mLを加
え混合物を撹拌しながら、1...