警察官の射撃研修および武器の知識

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    資料紹介

    行政法特殊講義
     「警察官の射撃研修および武器の知識」
     
     本書によると、オーストリアの警察では武器について、基礎科では安全装置と武器操作、武器技術、実践射撃、機動手段(胡椒スプレー)といった内容の教育を受け、本科において戦術的基礎トレーニング、実践射撃、武器技術、機動手段(胡椒スプレー、催涙ガス、防護マスク、他)、特殊武器といった実践が教授される。
     我が国の警察機構における武器は、オーストリアでの胡椒スプレーのように、自身の防護を主目的とするものも含め列挙すると、警棒、拳銃、特殊銃(機関拳銃または短機関銃、(通常の拳銃弾丸を連発して射撃する銃。面的に相手を制圧する。)狙撃用ライフル(2~3km程度の距離の射撃を想定している銃)等。)、催涙スプレー(クロロアセトフェノン(通称 CNガス)を有機溶剤に溶かした溶剤)、を使用できると警察法施行令第13条に基づき使用、取扱い規則(国家公安規則)及び訓令(各警察本部発令)にて定められている。しかし、警察学校での初任者研修や昇進時に受ける教育および、所属部署の配置転換における再教育の内容に関しては、調べることができなかった。
     そこで、私は我が国の警察装備に注目してみた。
     はじめに、最近現場からの要請により変更された警棒について調べてみた。
     警棒(警察における正式名称は「特殊警戒用具」という。一般に使われる「特殊警棒」という用語は警棒製造大手のノーベル工業による金属製警棒の商品名であり(登録商標ではない)警備業では警戒棒と称する。)は06年11月より従来より12センチ長い、65センチのアルミ合金製警棒を使用することにした。伸縮も従来の3段式から2段式にし、、先端部分の直径が1.6倍になり、強度がアップした。また、つばを十字型にして受傷事故を防止するほか、握る部分の底部を太くし、警棒が手から抜け落ちないようにする。
    この改良に伴い140グラム重くなるが、警察庁は「強度は確実に増しており、現場では自信をもって対応できるようになる」(HP ZAKZAK 2006/05/25) としている。警察庁によると、パトロールなどの際、相手が警察官に抵抗するケースが近年増加し、 凶器を持つ相手に向かい合う場面も多く、一線の警察官から 「(短くて)相手と間合いが取りにくい」などと警棒の改良を求める声が出ていた。(産経新聞 06/05/25 )
     しかし、この長さ(26インチ、66.04cm)の警棒は、米国警官が群衆の管理に適するので使用しているが、我が国において警察官が群衆をコントロールすることは、きわめて稀であり、実用的でない。個人的には21インチ(53.34cm)の長さが、世界で多くの警察が使用している長さで、「屋内外を問わず使い勝手が良い」とされている点を鑑み、現行の長さを推奨したい。
     次に、あまり警察官による所持、使用を聞かない催涙スプレー(一般には「防犯スプレー」と呼称されることもある)について調べた。これは「催涙ガス器具の使用および取扱いに関する訓令」(昭和43年1月11日警察庁訓令第1号)に定めがある、通称「催涙弾」とは異なり、あくまでも個人防護装備品としてのスプレーである。
     我が国はクロロアセトフェノン(以下、CNガスと略す)を使用すると「警察官等の催涙スプレーの使用に関する規則」にて定められている。CN催涙ガスとは「暴徒の呼吸器に本来は溶剤を直接噴霧するのだが、このガスは気化しやすいので、暴徒の胸元に当てただけで効果を発揮、皮膚や粘膜、特に目に激しい燃焼感を与え痛くて涙が止まらなくなる。しかし、

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    行政法特殊講義
     「警察官の射撃研修および武器の知識」
     
     本書によると、オーストリアの警察では武器について、基礎科では安全装置と武器操作、武器技術、実践射撃、機動手段(胡椒スプレー)といった内容の教育を受け、本科において戦術的基礎トレーニング、実践射撃、武器技術、機動手段(胡椒スプレー、催涙ガス、防護マスク、他)、特殊武器といった実践が教授される。
     我が国の警察機構における武器は、オーストリアでの胡椒スプレーのように、自身の防護を主目的とするものも含め列挙すると、警棒、拳銃、特殊銃(機関拳銃または短機関銃、(通常の拳銃弾丸を連発して射撃する銃。面的に相手を制圧する。)狙撃用ライフル(2~3km程度の距離の射撃を想定している銃)等。)、催涙スプレー(クロロアセトフェノン(通称 CNガス)を有機溶剤に溶かした溶剤)、を使用できると警察法施行令第13条に基づき使用、取扱い規則(国家公安規則)及び訓令(各警察本部発令)にて定められている。しかし、警察学校での初任者研修や昇進時に受ける教育および、所属部署の配置転換における再教育の内容に関しては、調べることができなかった。
     そこで、私は我...

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