理科指導法 第2分冊

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    <はじめに>

    理科学習では、観察や実験が大切な学習になる。児童が安全に観察・実験を行うには、事故を防ぐための教師の十分な配慮が不可欠である。本レポートでは理科の観察実験の学習活動で起こりがちな事例について頻度の高いと思われる順に5つ挙げ、それぞれについて予防策と必要な指導、事故への対応の仕方などについて考察する。
    <ガラス器具の破損による切り傷などのけが>

    第一に、ガラス器具の破損による切り傷などのけがである。例えば、第3学年の「A(3)光の性質」での鏡を使った光の屈折の実験や、第5学年の「A(1)物の溶け方」でのビーカーを使った食塩の溶け方の実験を始め、試験管やガラス棒などのガラス製の器具は、ひび割れやきずなどが発生しやすく、急激な温度変化による割れなども起こりやすい。加えて、どの学年のどの観察・実験においても頻繁に使用されるため、ガラス器具による事故の発生件数は必然的に多くなる。予防策としては、教師が実験の前後にガラス器具の状態点検を行い、ひび、口や縁の欠損、不良品ではないかを確認し、該当するものがあれば、すぐに廃棄する必要がある。使用前に割れている部分やかけている部分がないか...

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