「知恵の増大は不機嫌の減少によって正確に測定される。」というニーチェの言葉の解釈について
そもそも、「知恵とは何なのか」、ということから考えてみたい。もちろんこれは日本語に翻訳をしたものであるから原典のニュアンスとは完全な一致をすることは無い。そこで、このレポートではこの「知恵」という単語を「良い考え」という、より広い意味合いで扱いもする。次に「不機嫌」について考える。これは人間が抱く「負の感情」と捉えても差し支えないだろう。以上のように単語の意味を広げてみたが、解釈の際には単語の意味を時に広く、時には絞っていきながら考えていく。
では本論に入る。まず暗黙の了解となっているのが、知恵も不機...