佛教大学:人権同和教育(Q0709)の2017年度科目最終試験対策です。
シラバスに記載されている6つの項目についてまとめているので、どうぞ試験対策にお使いください。
1.人権部落問題が重大な社会問題とされる理由について
同和対策審議会答申などの資料の理解と共に、人権部落問題とつながる自分自身の生活経験を振り返ってみること。
2.部落や差別の起源をめぐる諸説について
従来の近世政治起源説にとらわれることなく、歴史学習・部落史学習の在り方について考察を深めること。
3.人権同和教育が必要とされる理由について。
4.人権教育と同和教育の関連について。
5.国連人権教育の定義と人権教育の在り方について。
以上2点では、同和教育の理念と歩み、具体的実践を確認し、その普遍化としての人権教育の創造に向けた先進的な取組事例を積極的に学ぶこと。
6.学校教育における人権同和教育を実践していくうえで、重視しなければならない諸点について。
対象、方法、目標、内容などについて基本的事項をまとめるとともに、それらを踏まえた具体的な学習活動の在り方を構想すること。
ちなみに私の時は5番に関することが出題され70点合格でした。
人権部落問題が重大な社会問題とされる理由について
同和対策審議会答申などの資料の理解と共に、人権部落問題とつながる自分自身の生活経験を振り返ってみること。
答案
1965年に発表された同和対策審議会答申において、部落問題は「国民的な課題」、「国の責務」であるということが記された。これにより日本政府として同和問題解決に向けて動き出したということである。当時、部落差別によって雇用の面では主要な生産関係から排除され、貧困状態を余儀なくされた。それにより居住の面でも劣悪な環境で生活し、その結果として子供に十分な教育を与えてやれずに、「貧困」「劣悪な環境」の悪循環から抜け出せずにいた。このような実態的な差別は心理的差別も助長させ、同和問題の解決を遅らせてしまっているのである。日本国憲法で保障されているはずの基本的人権が、古来の悪しき風習の名残によって守られていないということである。
このような状況に対して、政府・自治体は子供たちへの教育の充実をはじめとした施策を実施し、現代では我々が生活するうえでは、「部落」という言葉を意識することや使用することは、ほとんどないように感じる。ここ数十年に...