佛教大学の通信課程、人文地理学
コード:0702(他のコードでも課題が同じ場合は参考にしていただけると思います。)
科目最終試験対策用にまとめたものです。
(1)グローバルやローカルの視点を踏まえ、農業、農村地域の変貌を述べなさい。
農業、農村地域における社会変動は、政府の政策による影響を受けながら、内的要因と外的要因とが連動することで形作られてきた。
第二次世界大戦後の日本の農業、農村政策は食糧増産を基本としてた。1960~70年の間には都市人口の比率は50%を超え、少ない農村人口で多くの都市人口の食料を支えなければならない状況であった。公的システムとして施行された『農業基本法』では、農業の近代化によって労働生産性の向上が図られた。
農業基本法の廃止後、それに代わり『食料・農業・農村基本法』が新しく制定された。近代化推進の方針に、自然環境や景観の保全、レクレーション機能の提供などといった「多面的機能」という概念が新たに加えられた。農作物の生産において地理的条件が比較的悪い地域では、地域特産品の生産や農産物の一括経営、農家民宿など、農家所得の増大を目的とした補助事業も行われた。地理的条件が良い地域では生産基盤の近代化を推し進め、グローバル競争に強い産地を育てることが推進された。
1985年のプラザ合意によりドル高円安となり、グロ...