社会福祉士養成 評価 可(1,882字)
感染症とその対策過程について
感染症は、一般に症状の経過が急激で変化に富むのが特徴であり、・赤痢・腸チフス・コレラなど病原体が水や飲食物と一緒に口から入っていく経口感染や日本住血吸虫症をはじめ、傷口から感染する破傷風・狂犬病といった経皮感染がある。また、ペスト・発疹チフス・マラリア・日本脳炎など昆虫による媒介感染といったものもあり、不完全滅菌医療器具の使用や性行為によって感染するとされている梅毒・B型肝炎・エイズなどが挙げられる。
これら感染症の予防は、疫学的対策の基本である病因(病原体)、感受性のある主体(宿主)および感染経路などの環境の3つの要因に着目するとされる。ⅰ)病原体を明らかにし除去すること、ⅱ)病原体があっても宿主たる人間に到達するまでの感染経路を遮断、ⅲ)環境を改善することや、例え感染が起こっても発病しないよう人間の抵抗力を強めることが予防の原則となる。
ⅰ)「病原体を明らかにし除去すること」については、患者の発見として世帯主などの受診や届け出義務が規定されており、1~4類感染症患者、または無症状病原体保有者、およびその疑いのある者を診断(死体の検疫を行った場合は医師...