2016年にA判定で合格済のものです。
コメント 多くの資料を調べ、道徳教育に対する自分の考えが述べられています。
「生きる力」の育成と道徳教育について述べよ。
「お天道様に申し訳ない」。
井原西鶴著「日本永代蔵」に登場する商人の言葉である。これは、江戸の世の人々の道徳観そのものではないだろうか。また他にも「何よりも信用、信頼関係が大切」ともある。当時よく口にされた「人でなし」という言葉を逆さから考えてもその通りである。価値観の多様化が進んだ現代においても、人の生きる道の根軒にあるべきものは、昔から何ら変わることはないと私は思う。
「私たちの道徳性は、共感的感情から生じる。道徳性の発達は、人間の共感をどのように拡大していくか。この感情の拡大はその人間の コミュニケーション可能な範囲の拡大に・・・(略)。」(2011河野哲也)河野哲也氏が「共感、コミュニケーション」等と述べているのは、『日本永代蔵』にある「信用、信頼」と意を同じくするように思う。まさに人間、人と人の間で生きていくために、自分はどうあるべきか、どう生きるべきか、ということについて自己の内なるものを深く見つめると共に、他者への理解を深め、共感し、ということである。このようなことを考えると、道徳は哲学と深くつながっていると思われる。
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