科目コード07801「教育の原理」第2分冊
まず積極的な学校論、次に消極的な学校論そして意見を述べていきたいと思う。
現代の学校と社会の積極的関係にあっては、①学校とは「小さな社会」であるということ。②学校は社会における変化や葛藤の源であるということ。
①に関しては、子どもが周囲の人と共存し秩序のあり方を学ぶ場所であるという考えがある。フランス、デュルケームは学校を広い範囲の社会として位置付け、子どもを大人に育てるうえでもっとも重要な場所とみなしている。また、道徳心は血縁集団では育たないと考え、道徳心は社会集団で育つものであるという考えがあるため、「小さな社会」としている。しかし、この見方は、子どもから社会への働きかけの視点がなく、子どもの潜在的能力がどのように社会発展に結びつくかが欠けている。②に関しては、学校は生徒、親、教師、そして地域それぞれが持つ価値観や願望が交差する場であると位置づけている。そしてそれぞれの持つ価値観は、権力闘争を通して学校において正当化することで社会に影響力をもつ。
1966年、アメリカの積極的役割論では『コールマン・レポート』が代表である。そ...