佛教大学の英文学史(P6301)、第1設題のリポートです。
2017年3月にB判定をいただいております。
テキストの第1章「古英語・中英語の文学」、第3章「演劇が起こる」、第4章「シェイクスピア」、第6章「王政回復期」をまとめなさい。
第1章「古英語・中英語の文学」
イギリスはもともと人種的にはケルト人とゲルマン人の社会で、ケルト系諸族の時代にもあった可能性のある文学らしきものというのは、残念なことに後世まで伝わることはなかった。それに比べて新しいアングロ・サクソン系の民族は、ゲルマン系の言語で今日の英語よりはドイツ語に近いと考えられる古英語を定着させた。その言語で書かれた文学には初期の宗教文学も含まれていたが、もっとも文学らしい文学であるというものと言えば、英雄叙事詩である。民族の言語の成長期ではなかったので散文ではなく詩の形式だったが、それにより民族のアイデンティティが語り継がれた。
古英語においての英雄叙事詩といえば、「Beowulf」というイギリス最古の叙事詩である。英雄的な指導者の事蹟は、語り継がれると共に民衆たちの想像力によって徐々に変形され、肥大化されていったと考えられる。1066年に転回点を迎えたイギリス。ノルマン人の軍隊がイギリスを完全に制圧してノルマン王朝が確立され...