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「保健医療サービスの変化と社会福祉士の役割、医療と介護の関係について述べよ。」
第二次世界大戦前後、結核が猛威を振るっていた。この第1相は、感染症が死亡原因第1位となり、この状態が1951年まで続いた。昭和30年代になり、結核など感染症に対する治療法が確立された。第2相では、死因1位が結核から脳血管疾患に代わり、2位が悪性新生物(がん)、3位が肺炎等となり、現在の三大死因が出揃った。この時期、主な死因が感染症からいわゆる生活習慣病へと移行した。第3相は、高齢化が急速に進み、高齢化社会を迎える時期に始まった。疾病構造も老人退行性疾患が主になった。老人退行性疾患とは、人間の成長過程における退行期の状態であり、老化の進行に伴う疾患をいう。糖尿病や、高血圧など、生活習慣病がこれらの現象を病的に増強させる。老化で顕著になるのは廃用症候群であり、骨・関節・筋肉をはじめとして、皮膚・心臓・肺・消化器・脳神経などにも現れることが多い。
戦後公布された日本国憲法に社会保障が規定され、1948 年には医療法が成立した。これは病院の施設基準を規定する法律で、病院と診療所が明確に区分され、病院の規定は...