ペスタロッチーの教育学(直観の原理など)について考察せよ。
ペスタロッチーの教育学の考察に入る前に、ペスタロッチーの生涯について述べておく。ヨハン・ハインリヒ・ペスタロッチーは、1746年スイスのチューリッヒで生まれ、父を5歳で亡くしたことから、母と家政婦によって育てられた。幼少期女性によって育てられたことが後年の教育観に大きく影響していると考えられる。祖父が貧しい人々の救済のために働いているのを見て、祖父と同じく牧師となり、宗教的信仰を以て救済事業にあたることを生涯の使命としようと決意した。神学等の学問を学ぶが、大学在籍時代、貧民救済の為に法学を学ぶことが重要と悟る。そして愛国心と政治改革に目覚め「愛国者団」という政治結社を作り、政治活動を行うが1767年に政治事件に関わり投獄され、出世の道を絶たれる。そのため農業改革による人々の救済を目指し農民となり、ノイホーフ農場を設立し結婚もしている。そんな中、1774年に貧民学校を設立し、教育活動を開始したが、経済的困窮等の理由でノイホーフ農場を閉鎖。乞食のような生活の中、友人の勧めにより教育実践を新聞紙上で紹介する。その後しばらくは執筆活...