国際政治経済学の理論(リアリズム・リベラリズム・マルキシズム・コンストラクティヴィズム)について説明しなさい。
リアリズム
主にヨーロッパの国際関係における経験に基づいて発展してきた国際政治に対する見方である。国際関係における最も基本的なアクターは主権国家であり、主権国家は国益を追求する。この国益の中で最も核心的なものは「国家の生存の確保」であり、その実現のための手段として、国力を行使する。国力の中で最も重要なものは軍事力であるが、経済力・技術力もまた、強力な軍事力を支えるものとして重視される。この考えにもとづき、19世紀からのヨーロッパ諸国は「富国強兵」「殖産興業」の政策をとっていった。しかし、第二次世界大戦後、先進資本主義諸国の高度経済成長と、相互依存関係の進展・深化により、重商主義政策に代わって世界経済に繁栄をもたらすものとして「自由貿易の原則」を受け入れていった。このことにより、多国籍企業の力が強大になり、経済問題についての主権国家の役割が、次第に低下していってしまうのである。
そんな伝統的なリアリズムの問題点を改善するために、ネオリアリズムが登場する。軍事力や武力政治により...