60哲学概論第2課題

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    デカルト二元論の意義と課題について述べよ。

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     デカルト二元論の意義と課題について述べよ。
     「近代哲学の祖」といわれるルネ・デカルトは、ガリレオを中心とする近代自然科学が構想する機械論的自然観に哲学的根拠を与えること、その機械論的自然観を認めたうえで新しい倫理学や道徳論の確立を課題とした。そのために学問・知識の統一が必要と考え、「智恵の樹」を描いた。その根は形而上学、幹は自然科学、枝は機械学、道徳、医学を表した。学問が学問たる不可欠要素としてその学問の絶対的確実性を追求するなかで疑うことができない真理は、このように疑って疑い尽くしているこの「私」の存在であるという「我思う、ゆえに我在り」の命題を得て、自分が直面する課題を解決するために精神と物質の二元論を唱えた。精神とは思惟する限りでの私の存在であり、物質とは身体を持つ限りでの私の存在であるとし、それらは同一ではなく精神の存在は身体の存在に依存しない独立性を持ち、それぞれ存在すると主張した。
     この二元論の帰結として物質的世界からの精神の独立性があり、さらに人間の社会的・道徳的行為の究極の根拠に自由意志をおくことができる。どのような場合であっても、それが人間の行為である限り、そこ...

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