世論が政策過程に及ぼす影響力について論じなさい。
世論が政策過程に及ぼす影響力について論じなさい。
世論が政策決定に及ぼす影響力について、H.L.チャイルズは六つの政策イシュー(政策論争点)について世論と政策の変化に関する研究を行っているが、それらは以下のとおりである。①イシューごとに世論と政策の関係は変化し、世論の影響は大きいか小さいか、早いか遅いか、長期的変化か一定か、間接か直接かなど様々である。②影響の程度は意見の一致度や強度、組織的支持の性格や程度、世論の政策へのチャンネルの障害の程度、政府の権力構造、リーダーシップ、討論可能な時間、問題の性質、イシューの解明・単純性などの多くの要素に依存する。③真の世論の確認の難しさ、世論支持を標榜する集団、政策決定までの立法上、行政上のフィルターなど、政策反映に若干の障害がある。④世論は政策決定の限界を設定し、決定者は世論にあまり抵抗しようとしない。新政策支持には積極的で既存政策支持には消極的であり、その決定前後では決定後の影響力が強い。⑤世論と政策の関係は双方向、循環的でダイナミックである。⑥政策決定者は対抗情報も含めた情報や宣伝で世論に影響力を持つが、完全な操作はできない。これらから言...