設題1:教育課程の類型を示し、それぞれの教育課程の考え方や特色について説明しなさい。設題2:教育内容の現代化運動と教育課程の展開について述べなさい。設題3:「学習指導要領」改訂の変遷と各改訂「学習指導要領」の特色を説明しなさい。設題4:平成20年度改訂の「学習指導要領」について①改訂に至った経緯や背景、②基本方針を説明しなさい。設題5:学校の教育課程編成における編成手順、それに基づく指導計画作成の配慮事項。設題6:教育課程編成及び実施におけるPDCAサイクルの意義。
設題1 教育課程の類型を示し、それぞれの教育課程の考え方や特色について説明しなさい。
日本で使われている教育課程とはカリキュラムの訳語である。教育課程は、各教科、道徳、外国語活動、総合的な学習の時間及び特別活動について、目標やねらいを実現できるように、教育の内容を学年段階に応じ、授業時数との関連において総合的に組織した学校の教育計画であると定義できる。すなわち組織としての学校が目的実現のために機能するために不可欠な教育計画が教育過程である。
また、教育課程は国、地方、学校レベルの教育計画を指すが、カリキュラムは国際レベルで子どもの経験する学習内容のすべてを含めている。カリキュラムの類型はいくつかに分けられるが、その中から以下のものについて説明する。
①教科中心カリキュラム
教科内容の教授、学習を中心に据えたカリキュラムである。教科を並列的に配列し、それぞれの教科で学ぶ目標を定め、目標達成のための各教科教育内容・教育方法を置いている。教科で教えるべき内容の達成が重視されるため、効率的な内容習得をねらえる学習となるが、反面、学習者心理を無視した授業に陥りやすいという短所もある。...