沈殿滴定
実験1 0.01N―硝酸銀標準液の調製と標定
〈目的〉
0.01N(0.01mol/ℓ)-硝酸銀溶液を調製し、0.01N(0.01mol/ℓ)-塩化ナトリウム標準液を用いて標定する。
〈解説〉
硝酸銀溶液と塩化ナトリウム溶液は次の反応式に従い、塩化銀の沈殿を生成する。
AgNO₃+NaCl→AgCl↓+NaNO₃ 終点にはモール法を使う。
〈実験操作〉
塩化ナトリウム標準試薬0.15-0.2gを秤量ビン(重量測定済み)に量りとり、乾燥機で30分程度(本来は2時間程度乾燥するが時間の都合上)乾燥した後、デシケーター内で放冷した後、正確に秤量する。
この試料に純水を加え、メスフラスコで250mlの溶液にする。
硝酸銀0.4~0.5gを時計皿に量りとり、250mlの純水を加えて溶解したあと、試薬ビンに移す。
ビュレットに硝酸銀溶液を入れる。
ホールピペットで塩化ナトリウム溶液10mlをコニカルビーカーに量りとり、指示薬である5%―K₂CrO₄溶液を1ml加え、硝酸銀溶液で滴定する。15秒程度振り混ぜてもわずかな赤褐色が消えなくなった状態が終点である。
この滴定操作を3回以上繰り返す。
〈実験結果〉
塩化ナトリウムを量る際はビンの重さを量っておくと後に失敗したときなどに役立つので量っておく。今回は10.5160gだった。塩化ナトリウムは乾燥した後の全体の重さからビンの重さを引けば出てくるので、正確に量る必要はない。デシケーターは中にシリカゲルが入っていて、湿らないようにしてあった。フタは持ち上げようとしても全く開かなかったが、横に滑らすようにすると開いた。
特に観察できる反応はなかった。メスフラスコは片手で持ちながらよく混合するようにかき混ぜる。
色が変わる・発熱するなどの反応はなかった。硝酸銀はハロゲン化銀のため、水に溶けにくかった。硝酸銀は手などにかかると黒くなるので気をつける。もしかかった場合は食塩水で洗うとよい。
ビュレットに入れるときは、気泡が無いかよく確認する。
指示薬の影響で液はオレンジっぽくなった。滴定を進めていくと、褐色の沈殿がでてきた。しかし終点は見極めにくかった。
滴定結果 単位はml
1回目 2回目 3回目 4回目 滴定前の量 0.00 2.04 0.60 0.00 滴定後の量 13.01 15.18 13.67 13.02 最終的な量 13.01 13.14 13.07 13.02 〈データ整理〉
NaCl標準溶液の濃度は?
AgNO₃溶液の平均滴定量は?
NV=N´V´式より、硝酸銀溶液の規定度を求める。
表示法:0.01N-AgNO₃(f= )
乾燥後の塩化ナトリウムの重さは10.7210gで、ビンの重さは10.5160gなので、塩化ナトリウムは [10.7210-10.5160] より0.2050gである。よって濃度を求めると、式量が58.44なので、0.2050/58.54≒3.518×10⁻³(mol/ℓ)
上記の滴定結果より、(13.01+13.07+13.02)÷3≒13.03(ml)
3つの結果を式に当てはめると、
0.014×10=13.01×N´ N´=0.010760953
0.014×10=13.07×N´ N´=0.010711553
0.014×10=13.02×N´ N´=0.010752658
よって規定度は N´=0.01074 fは0.01Nより、f=1.074
〈考察〉
今回の実験は手順が少なくシンプルだったしかし滴定をしていって終点の場所はとても難しく、判断しにくかっ
沈殿滴定
実験1 0.01N―硝酸銀標準液の調製と標定
〈目的〉
0.01N(0.01mol/ℓ)-硝酸銀溶液を調製し、0.01N(0.01mol/ℓ)-塩化ナトリウム標準液を用いて標定する。
〈解説〉
硝酸銀溶液と塩化ナトリウム溶液は次の反応式に従い、塩化銀の沈殿を生成する。
AgNO₃+NaCl→AgCl↓+NaNO₃ 終点にはモール法を使う。
〈実験操作〉
塩化ナトリウム標準試薬0.15-0.2gを秤量ビン(重量測定済み)に量りとり、乾燥機で30分程度(本来は2時間程度乾燥するが時間の都合上)乾燥した後、デシケーター内で放冷した後、正確に秤量する。
この試料に純水を加え、メスフラスコで250mlの溶液にする。
硝酸銀0.4~0.5gを時計皿に量りとり、250mlの純水を加えて溶解したあと、試薬ビンに移す。
ビュレットに硝酸銀溶液を入れる。
ホールピペットで塩化ナトリウム溶液10mlをコニカルビーカーに量りとり、指示薬である5%―K₂CrO₄溶液を1ml加え、硝酸銀溶液で滴定する。15秒程度振り混ぜてもわずかな赤褐色が消えなくなった状態が終点である。
この滴定操作を3回以上繰り返...