それぞれが様々な事情を抱え施設で暮らしている子ども達。
入所児童の中には、低い自尊感情(主に虐待が原因)から心が不安定になり、問題行動を起こしてしまうような子もいます。
そのため施設で働く職員は、子ども達との間に温かな愛着関係を築き、彼らの自己肯定感を高めるような関わり方を日々意識して行っていく必要があります。
このレポートは、施設に入所して暮らす子ども達に対する『日常生活援助』の重要性についてまとめたものです。
本文2,250字(評価:優)
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『施設養護における、子ども達への日常生活援助の重要性について。』
施設で生活している子ども達の中には、極めて低い自己評価や自尊感情を抱いている子が多く存在する。心の奥底に強い劣等感があり、ありのままの自分に自信が持てず、彼らの心の土台は大変不安定な状態であるといえるだろう。
その低すぎる自尊感情は、彼らが生活していく上での様々な生きづらさ、特に他人との人間関係を構築していくにあたっての大きな障害となってくる。職員を試すような言動であったり、同じ施設で暮らす子どもへの支配的・高圧的な態度であったり、非行・自傷などの問題行動といったものは、低い自尊感情の裏返しとも言え、彼らが周りの人間に必死で訴えかけようとしている苦しみの表現方法の一つなのである。
そもそも、なぜ施設で暮らしている子ども達の多くが、低い自己評価を抱いているのか。それは、彼らが周りの大人(ほとんどの場合は親だろう)との間に、満足な愛着関係を形成するのが困難な養育環境の中で育ち、しっかりとした“自己を肯定する力”を身に付けることができなかった為だと考えられる。
本来ならば子どもは、幼児期からの成長過程において、親や周りから無条...