日大通信 教職に関する科目「教育の思想」合格リポート
(課題)
ジョン・デューイの「学校と社会」を読んで、デューイが描く理想的な学校像を述べなさい(指定されたキーワードを用い、アンダーラインを引くこと)。
(講評)
デューイが描く理想的な学校像についてよく書けています。
提出日 2009年11月13日
作成時期は少し古いものになりますが、平成27、28年度版の報告課題と同一です。ご自身のリポート作成の参考にお使いください。
子ども中心に教育を考えようとする、いわゆる「新教育」が登場する以前、ヨーロッパでは、「旧教育」と呼ばれる伝統的教育が主流であった。旧教育は、暗記や暗誦による注入を中心とした受動的教授法である。これに対し、子どもの人格形成や個性尊重を軽視しているという批判が生まれ、やがて新教育運動へと発展していくこととなる。
デューイの思想に代表される新教育は、子どもの興味、関心や自発性を重視し、子ども自身による作業や能動的経験によって実生活での応用力を身に付けたり、学校の外の社会との関連性を知ることが理想とされた。19世紀後半、アメリカでパーカーによって子どもの自由や自発的活動を重視する「中心統合理論」が唱えられ、デューイはそれを継承、発展させた。デューイは、自身が開校に携わったシカゴ大学付属小学校で、自らの教育論を実験的に実践した。デューイは、その報告としてまとめた著書「学校と社会」の中で、彼が理想とする学校の観念図を描いている。これを大まかに説明すると、デューイが描いた学校像は以下のようなものになる。
校舎の中のあるフロアでは、図書室が中心に置かれ、その四隅に木工、金工などを行う作業室、裁縫や...