具体的な作品を挙げながら文学の種類をジャンル別にまとめ、それぞれのジャンルの特徴について自分の考えを述べよ。
【はじめに】
テキスト『英米文学概論』第1章・第3節「大人の文学」より、文学のジャンルを私なりに定義する。
ジャンルの語源はフランス語のgenresで、そのまま英語にもなっている。詩、劇、小説、批評、随筆が文学のジャンルと呼ばれる文学の種類である。
上記の示すジャンルにしたがってそれぞれの特徴をテキストの要約とともに自分なりに解釈する。
Ⅰ.詩
詩は文学の発生とともに存在したもっとも始原的な文学の形であり、現在でもすべての文学のなかに大きなエネルギーとして潜在している。
詩には、抒情詩と叙事詩があり、西洋の抒情詩で最も一般的な形式は14行のソネットであり、シェイクスピア(William Shakespeare,1564-1616)なども実践したが、その他にもさまざまな形式が見られ、押韻しないものも20世紀以降増加している。作者自身の感情や考えを入り組んだ形で取り扱う抒情詩は詩の中で最も一般的なジャンルとなっている。
阿部知二は『世界文学の歴史』のなかで「叙事詩とはかんた...