英米文学特殊講義(分冊2)

閲覧数2,942
ダウンロード数5
履歴確認

    • ページ数 : 12ページ
    • 会員1,100円 | 非会員1,320円

    資料紹介

    日本大学通信教育部 合格レポートです。設問1「ジョージ・メレディスが19世紀ヴィクトリア朝社会に対して行った批判とは…」についての回答です。大変よくまとまったレポートです。とお褒めをいただきました。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    英米文学特殊講義

          0431(分冊2)
     ヴィクトリア朝時代はイギリスの国威が最も隆盛を見せた時代である。それは他のどの国よりも高度に産業革命が発達し、資本主義経済の足場を固める中で、帝国主義的政策が推進された時期だ。又、Jeremy Bentham の言った「最大多数の最大幸福」という幸福追求の世界観がAdam Smithの説いた「自由奔放主義」という自己の利益を追求する経済政策と相俟って、功利主義・物質主義への傾向をいっそう強める事になった。更に、Charles Robert Darwin の「種の起源」の発表により、社会の精神的支柱であるキリスト教信仰を根底から揺るがし、当時のヨーロッパ人の世界観、人間観を大きく変えた。この様なヴィクトリア朝の時代思潮に対してGeorge Meredith は烈しく批判的であった。

    まず、小説が中産階級に多数の読者を獲得するにつれて、娯楽的要素が重視され、知性や高雅な熱情に訴える事も廃れてしまった事を憂いた。それは現実社会の中で大企業に支配されている大衆が、小説の中に現実逃避・白昼夢等の代用人生を求め、小説を単なる娯楽と考えた為だ。...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。