『事例で学ぶ民法演習』 解答 6

閲覧数1,594
ダウンロード数2
履歴確認

    • ページ数 : 3ページ
    • 会員990円 | 非会員1,188円

    資料紹介

    『事例で学ぶ民法演習』の解答です。本書は、北海道大学の教授陣による民法の演習書です。本書は、家族法を除く財産法の全てを網羅しており、旧司法試験や予備試験レベルの中文事例問題で構成されています。
     事例問題形式での民法演習書として本書の問題は完成度が高く、基本論点を総浚いするとともに、判例に則した見解で記述がなされており、現時点で、民法科目最高の問題集であります。
     充実した解答のついていない本書において、本解答は貴重なものであると思います。特に,答案を書くにあたり,受験生が苦手とする「事実の評価部分」が充実していますので、司法試験対策には非常に有用な内容に仕上がっております。
     そして、本解答は司法試験合格者に添削をしてもらった上で作成しているため、信頼できる内容になっていると考えます。 また、発展的な問題については、参考文献や参考資料を引用した上で作成もしておりますので、学習の便宜上、有意義な内容となっております。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    事例で学ぶ民法演習 6錯誤
    事案
    1 AC立替払契約締結+立替払完了(CがAB間売買契約におけるBのAに対する代金債権を取得)
    ただし、AB間の機械売買は架空。
    2 右の代金債権の担保として、AC譲渡担保契約締結+DC連帯保証契約締結
    3 CがDに対して保証債務履行請求
    Q Dはいかなる反論ができるか
    1 DがCからの保証債務履行請求を拒むために、DC間の連帯保証契約について錯誤(95条)があり、無効であるとし、その効力を否定することが考えられる。
    (1)錯誤の要件は、①意思表示に錯誤があること、②①が法律行為の要素であることである。
    (2)①について
       錯誤とは、内心と表示の不一致をいう。
       本件では、Dは、立替払の対象となったAB間の売買契約の実体が存在しないのに、有効に成立したと誤信している。しかし、これは売買契約が有効であれば、その目的物とされた機械所有権がAに帰属し、責任財産となるので、Aに対する求償権を実行化しうるという前提について誤信したにすぎない。
       そのため、「連帯保証契約を締結する」という内心的効果意思と表示との間に不一致はないので、錯誤にあたらない。
    ...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。