経済史総論 分冊2

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    資料紹介

    課題 資本主義成立期における工業形態について述べなさい。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    ○近世資本制社会成立の前に中世封建社会の背景があるところから見てみたいと思う。中世封建社会には、工業より商業が地位的優位に立ち商業が工業を支配していた。そこで、手工業者は厳格に組織された、同業組合・工匠組合を結集し外的要因、すなわち、領主、国王からの圧迫と強奪、商人の支配圧力などに対抗していた。しかし、それは工業内においては、職人が親方に昇進する道を漸次に狭め既得権者を守り、結果的に技術の進歩を阻止し、工業経営の規模の拡大や新規な発展を抑制することになる。

    資本制生産成立の過程

    ○資本制生産の成立過程によって重要な二つの道がみられる。一つ目の道は第一革命的な道である。この発展径路は生産者が自ら商人になるという径路で、資本制生産の初期形態が成立する道である。17世紀中頃になるとイギリスの織物業地帯など、一部の職人層は新興の農村工業の発達に利益をもつようになり、旧組合制度の制限打破を有利と感じるようになった。これは真に革命的な径路である。

    二つ目は、商人が直接に生産を制握するという道である。イギリスの例をもって示せば、17世紀に織物商が、独立している機織業者達を自己の支配下において、...

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