※このレポートは、玉川大学通信教育部・科目名「道徳の指導法」平成23年度課題の合格済レポートです。
教員による評価・批評は以下の通りです。
<評価>
B(合格)
<批評>
⑴は、簡にして要を得た説明です。
⑵も内容的によいと思います。
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(1)明治以降の道徳教育の歩みについて述べる。
近代教育の始まりである明治5年「学制」の発布から、日本の道徳教育が始まる。江戸時代からの儒教倫理による道徳教育観から、啓蒙主義理念の実学知を重視した道徳教育観へ移行した。
明治12年公布の「教育令」と共に、教育の目的を日本の近代化・富国強兵の基を作り出すこととし、道徳にあたる「修身科」は諸教科に比べて低い地位であったが、翌年明治13年には「改正教育令」が公布され、これには儒教主義者・元田永孚の主張する「忠孝」の精神が取り入れられ、修身科は全教科の筆頭に置かれた。
しかし、明治19年になると再び文相森有礼の儒教的徳育を否定する思想が強く反映され、変わって運動会・学校儀式等の訓練を通じて「愛国心」を育成しようとするなど、「学制」以降、道徳教育は二転三転をする安定を欠いたものであった。
明治23年、文相森有礼の国家主義教育思想に、伝統的儒教主義と開明主義を統合した天皇制国体論を加えた「教育勅語」が発布された。天皇中心の臣民教育という日本の教育の基本理念・国民統合の枠組みが定まった。その理念は、教科書国定制度による教育と学校儀式の2つの面から浸透...