刑法事例演習教材 第二版(新版) 23

閲覧数1,837
ダウンロード数0
履歴確認

    • ページ数 : 3ページ
    • 会員990円 | 非会員1,188円

    資料紹介

    刑法事例演習教材 第2版(新版)の解答です。事例問題形式での刑法演習書として本書の問題は完成度が高く、基本論点を網羅するとともに「考えさせられる」良問が揃っているため、現時点で,刑法科目最高の問題集であります。
    充実した解答のついていない本書において、本解答は貴重なものであると思います。特に,答案を書くにあたり,受験生が苦手とする「事実の評価部分」が充実していますので、司法試験対策には非常に有用な内容に仕上がっております。
    そして、本解答は司法試験合格者に添削をしてもらった上で作成しているため、信頼できる内容になっていると考えます。 また、発展的な問題については、参考文献や参考資料を引用した上で作成もしておりますので、学習の便宜上、有効な内容となっております。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    第23問 即断三連発
    第1 問題文(2)前半について
     1 甲のB男の胸をまさぐり首筋の数カ所にキスをする行為は、強制わいせつ罪(176条)の構成要件に該当する。しかし、甲はBをA女と認識しており、強姦罪(177条)の故意でかかる行為に出ている。
     2 この場合、強姦罪は客体が女子に限定されているため成立しないが、強制わいせつ罪は成立するか。同罪の故意が認められるかが問題となる。
     (1) 故意責任の本質は、構成要件という形で示された規範に直面しながらあえて乗り越えた点に対する非難である。そして、構成要件は行為態様や保護法益に着目した犯罪類型であり、これらの共通性から実質的な重なり合いの認められる範囲では、同時に規範に直面していたといえる。したがって、かかる範囲内であれば故意は阻却されない。
    (2)そして、強姦罪は女子の性的自由に一層の保護を与える強制わいせつ罪の加重特別類型である。そのため、強制わいせつ罪は強姦罪を包摂しており、強姦罪の故意がある場合には、実質的重なり合いのある強制わいせつ罪の故意が認められる。
    (3)したがって、甲には強制わいせつ罪の故意が認められ、同罪が成立する。...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。