佛教大学通信教育部(小学校教諭一種免許)の合格レポートです。日々の勉強の参考にご活用ください。
「『生きる力』の育成と道徳教育について述べよ。」
まずは生きる力とは何かについて考察していく。
「生きる力」とは第15回期中央教育審議会第一次答申において、以下の3つの力により成り立つものとしている。1つは「自分で課題をみつけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する能力。2つ目は「みずからを律しつつ、他人とともに協調し、他人を思いやる心や感動する心など、豊かな人間性。3つ目は「たくましく生きるための健康や体力。」である。
これは文部科学省から2002年1月に発表された「確かな学力向上のための2002アピール 学びのすすめ」によって「ゆとり」路線から「学力向上」路線への変更を行ったことから打ち出された内容である。つまり「生きる力」の育成を基本的な狙いとし、知の側面を捉えた「確かな学力」「豊かな人間性」そして「健康・体力」という三つの能力から成り立つ「全人的な力」として定義されている。
次に、「生きる力」の育成が、道徳教育とどのように関わりを持つのかを述べていく。
道徳教育および道徳の時間は、1989年の学習指導要領の改定により「人間尊重の精神」に「生命に対する...