こちらは平成27年6月に合格を頂いた日大通信の『保険総論(科目コード S30600)分冊1』になります。
指定された参考文献を用いて、キーワードに沿ったレポートを作成しています。
このレポートには作成した当時に何を考え作成したのかを綴った、【自身の反省点】と合格後に頂いた【先生からの講評】を記載しています。
これらが、ご購入者様のレポート作成のお手伝いになれば幸いです。
保険総論(科目コード S30600)分冊1
【課題】
保険制度の成立条件を述べた上で保険の仕組みを幅広く記述してください。
【キーワード】
経済的前提条件、技術的制約条件、大数の法則、給付・反対給付均等の原則
【本文】
保険制度とは保険加入者(財産所有主体)が集まり、思わぬ不測の事態に備えて財産の保障手段を確保するためのものである。しかし、それはいついかなる時も確実な危険に対する保障となるものではない。
保険制度が成立するためには、必要な条件が2つある。
まず1つ目である経済的前提条件とは、貨幣による経済と信用制度の発達である。商取引が行われていない古代社会や奴隷社会では、保険制度というものは存在すらしていなかった。つまり、貨幣による経済が行われていなかった。さらに、社会的秩序の欠落した状態では、資本取引が安全に行われるかなどの信用もなかったのである。そのような状態では保険制度は成立しない。商取引に対する危険を感じ、支払い能力を有する保険加入者(財産所有主体)が集まり、企業の経営技術も発達し、長期の資本取引が安全に行われるようになった社会で初めて保険制度は成立するのである。...