“従来の知識伝達を重視した授業の設計と評価に対して主体的な学習を基本とする授業について設計と評価の特徴を比較し、その比較の視点毎にまとめて授業設計ならびに評価についての留意点を述べよ。”
現代社会は情報化・国際化・科学技術の革新が進む等、著しく変化を遂げ続けている。生徒達は、そのような社会を生き抜き、様々な状況に対応する問題解決能力や生きる力が求められる。それらの能力を育成する土台となるのは、学校教育の場で養われる基礎学力である。IEA(国際教育到達度評価学会)がこれまで世界の学生(小中高生)を対象に実施した調査において、日本の学習到達度は、回を重ねる毎に低下していることが示されている。完全週5日制の導入によって学校の授業時間が削減された上、家庭学習の時間の減減少が学力低下に繋がっていると考えられる。状況を改善するため、新教育課程において①基礎的な学力A、②基礎的な学力B、③発展的な学力、④実践的な学力、と学力を4つに分類し、それぞれの学力を育成する方針が示された。4つの学力は、①・②を基礎的な学力、③・④を新しい学力として纏めることができる。①基礎的な学力Aとは、各教科の学習の基礎と...