2014刑事訴訟法第1課題

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    捜索・押収が許される基本的要件について示し、令状によることが基本的要件とされる理由について考察しなさい。また、他方で、逮捕に伴う捜索・押収は無令状で行うことが許されるのは何故かを、その理由を捜索・押収の基本原理に照らして考察しなさい。捜索・押収に関する法の狙いと原理について触れて考察すること。
     捜索・押収は強制処分として位置付けられており、強制処分は令状主義に基づき行われるとする考え方が原則である。捜索・押収については憲法35条と刑事訴訟法(以下、刑訴法とする。)220条にて規律されているが、それによって被疑者の何を保護しようとしているのか考察したい。

    1.捜索・押収が許される基本的要件

     憲法35条1項では、現行犯逮捕でない限り(同33条)、何人であっても捜索・押収について令状なしには侵されない権利が保障されている。また2項には、令状が事前に裁判官から発布されるものであることが示されている。本題における捜索・押収の令状主義の原則とは、この条文に基づいた、令状なしには強制処分は行われないとする考え方のことである。

     令状主義の原則には(1)実体要件と(2)手続要件とが必要とされ...

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