偏光と旋光性
「目的」
光の偏光の原理を理解する。
ショ糖溶液を例にとり、物質の示す旋光性の原理を理解する。
ショ糖の旋光性を測定することにより、濃度未知の水溶液中のショ糖の濃度を推定する。
「測定の原理」
光の偏光の原理
光は電磁波で進行方向に垂直に電場と磁場が振動する。これらの
光の振動ベクトルの方向が偏った光を偏光という。
物質の示す旋光性の原理
進行軸を含む電場の振動面を偏光面と呼び、この偏光面が一平面
に限られている光を平面偏光という。平面偏光が物質を通過する時、
その振動面を回転させる。その性質を旋光性という。
旋光角は溶液では濃度と通過距離に比例する。100ml中に旋光性物質を
m(g)溶かした溶液の中を距離l(cm)通過する時の旋光角Qは
の式で与えられる。溶質濃度1g/cm、厚さ1dmの溶液に対する回転角がα°となり、このα°のことを旋光率という。これは溶液の種類と温度、偏光の波長によって決まる定数である。このように半影検糖計を用いることで旋光角を測定し、濃度を知る事ができる。
「装置」
Laurentの検糖計、Naランプ、マグネット...