介護福祉士の国家試験の学習の時に作成したものです。
【試験対策・公的扶助論】
『貧困とは何か生活保護基準の変遷を踏まえた考え方』
貧困とは、経済的な貧しさと一番に思い浮かべるが、経済的な貧しさには、「教育が受けられない」「医療保健サービスが受けられない」「政治、社会に参加する機会が制限される」「政治的抑圧、不当な差別を受ける」「災害などの被害にあうと、危機的生活状態に陥りやすい」などの問題も同時に発生してしまうのである。
このことから貧困とは、単に経済的に困難な状態というだけでなく、多様な困難に直面している状態であると考えられる。
単に所得が低いことだけが貧困とは考えられていない。
自分のもっている能力を十分に発揮できる環境がないこと、そういう機会が奪われている状態にあることも貧困であると考えられている。
こうしたことをふまえて、幅広い問題を含む包括的な概念としてとらえていかなければならないと思う。
貧困に陥った際、その公的な基準は、生活保護基準で定められる最低生活費に求めることができる。
生活保護制度について調べてみたところ、昭和26年に制定された生活保護法に基づく制度である。
憲法25条の生存権(「すべての国民は健康で文化的な最低...