2014年提出
第1設題:生活科のこれまでのあゆみをまとめるとともに実際の授業における教育的成果と課題を明らかにし,生活科のこれからの展望について具体的なことがらを示して述べよ。
(1章)生活科のこれまでのあゆみ
生活科新設の経緯は、昭和30年代終わり頃から40年代にかけて、低学年の社会科や理科の在り方が問題になったことに始まる。その結果「他教科、道徳等と関連させて、効果的に指導すること」「児童自ら物事や現象にはたらきかけること」などといった指摘がなされ、低学年の社会科と理科の改善がはかられた。
昭和46年になると、中央教育審議会は「今後における学校教育の総合的な拡充整備のための基本的施策について」、「これまでの教科の区分にとらわれず、児童の発達段階に即した教育課程について再検討する必要がある」と答申した。
昭和50年代に入ると、低学年における、社会科と理科の内容を中心とした新教科設定の考え方が出され、検討が進められた。しかし、再構成にまで池はまとまらず、学習指導要領の総則に「低学年においては、合科的な指導が十分できるようにすること」と記されるに留まった。ところが、合科的な指導の実施状況は順調...