2014年提出、B判定だったと思います
設題:「生きる力」の育成と道徳教育について述べよ。
本論では、まず今日の教育目的である「生きる力」の内容を論ずる。その後、その「生きる力」を育成するために、道徳教育と道徳の時間がいかにあるべきか、具体的な目標と内容を述べる。
1.「生きる力」とは何か
1996年7月に出された第15期中央教育審議会第一次答申は、時代を超えて変わらない価値あるものを大切にするとともに、社会の変化に的確かつ迅速に対応する教育を実現するために、「生きる力」の育成という新しい教育の目的を提示した。「生きる力」とは次の三つの能力から成る「全人的な力」であり、「人間としての実践的な力」(知・徳・体のバランスのとれた力)であり、「生きていくための「知恵」」とも言うべきものである。
2002年4月より新学習指導要領が全面実施され、具体的には「ゆとり」の中で自ら学び、自ら考える力などの「生きる力」の育成、教育内容の厳選と基礎・基本の徹底、個性を生かす教育の推進、教育課程の基準の大綱化・弾力化、「総合的な学習の時間」の創設などが改訂の基本的なねらいとされた。
しかし、新学習指導要領は、学校週5日制の完全実施に伴い、...