「ハヴィガーストの各年齢別の発達課題をうまく整理して記述していた。」との所見をいただきました。
テキスト 「教育学の基礎」 佛教大学
ハヴィガーストの発達課題について述べよ。
ハヴィガーストはその著書の中で、人間には発達に応じた課題である「発達課題」があると積極的に述べている。発達課題は、社会において健全に成長できるよう、個人の生涯にめぐりいろいろの時期に生ずるものであり、その課題を立派に成就すれば幸福になり、その後の課題も成功するが、失敗すれば不幸になり、社会で認められず、その後の課題の達成も困難になってくる。発達課題には、立つ・歩くなど身体的成熟から生ずるもの、勉学・社会の一員である自覚など社会的・文化的要請により生ずるもの、道徳性・自分らしさなど個人の価値観・嗜好から生ずるものがあり、多くの場合これら3つすべてが関係している。また、人間は、ただ生まれただけでは不十分で、教育によってはじめて人間となる。よって、教育は人間としての発達の必須条件となる。そして、発達課題という考え方は教育にとって、「学校における教育目標を発見し設定することを助ける」、「教育的努力をはらうべき時機を示す」という2点において有益であると、ハヴィガーストは述べている。ハヴィガーストはこの発達課題を、「幼児期」・「児童期」・「青年期」・「壮年...