『子どもを「育つ・育てる」という視点のもとで、乳児の「愛着と自立」について述べよ。』

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    資料紹介

     『子供を「育つ・育てる」という視点のもとで、乳幼児の「愛着と自立」について述べよ。』
     私たちは、環境の中に生まれ、人から人間に育っていく。子どもは、自身の内にある育つ力によって育つ存在ではある。しかし、同時に周りの養育者の関わりによっても育てられる存在である。主な養育者とは母親である
    ことが多いが、長時間の保育を受ける子どもにとっては保育士もまた、重要な養育者である。したがって、私は親や保育者が「愛着と自立」において、どのような関係を築きながら、育てるものとしての営みを行っているのかについて以下に述べて行きたい。
     手探り状態での「育てる者」を導いてくれるのは、生まれたばかりの新生児である。新生児は、生まれてから時が立った乳児と比べると、睡眠時間が長く、そして、生体リズムに従って睡眠時間や空腹欲求が規則的になっているので、それに合わせて、授乳・オムツ替え・沐浴などを行う。この時、育てる者は、赤ちゃんの情動の自然な表出にすぎないものを一個の人格として受け止めて、応答的に対応するのである。
     2、3ヶ月に入ると、機嫌の良いときになどに出る言葉「喃語」が出てくる。このことは、初めて母親になった者にしてみれば、自分も「育てる者」になったという喜びが沸き起こって来るものなのである。さらに、乳児は、目があって、人の顔をじっと見て微笑むようになる。この微笑みあいは二者間の気持ちの共有の原型であり、原点でもある。赤ちゃんは「育てる者」を、「信頼できる人」「安心できる人」と受け止めるようになっていく。このことは、ハーロンがある実験をして、次のような結果を出している。
    ①授乳された対象が、必ずしも愛着の対象にならない
    ②やわらかく暖かい身体接触が、愛着形成に重要な役割を果たす
    ③やわらかく暖かい身体接触は、恐怖感をしずめ安心感を生じさせる
    ④それは、対象を見極めさせ、冒険的に探索する行動を生起させることがわかった。またこのように愛着が形成されることによって、空腹時には訴える声でないたり、眠いとき、抱いて欲しいときは甘えるような声で泣いたりと、泣き声にも表情がついてくるというような自立も形成される。
     生後4、5ヶ月ほどすると、首が据わってくる。そして、握らせると自分の顔の前に持ってくるなどのことが出来るようになるのである。6、7ヶ月すると、食べたい・飲みたい・眠い・嫌だといった意味の喃語などを使ったりして意思表示がしっかりとできるようになるのだ。さらに、寝返りをしたり、自分で手足を盛んに動かそうとしたり、ガラガラをもって振ったり、つかんだものを口にもっていったりと、行動能力が顕著である。お座りの状態では不安定なことが多いから、目が離せない。また、呼びかけをするとしっかりと相手を見るようになり、何かあると大人を呼ぶような声を出し、腹ばいで移動したり、ゴはロンゴロン転がって場所を変えたりするなどの運動能力が発達する。そして、この頃から、人見知りが始まって来るのである。
    これまでの「育てる者」から誘いかけて先取り的に応答するという、「育てる者」主導の関係であった。しかし、生後半年を過ぎる頃になると、逆に子ども主導の働きかけがいくつも表れてくる。「育てる者」がそれに応答してアイコンタクトが成り立ち、両 者の関わりあいに新しい局面が開かれてくるのである。子どもの呼びかけやそれの対しての応答で、その時に目が合い、お互いに認め合い、気持ちを一つにしたという経験は、それ以前の関わりあいを一歩踏み越えるものである。
     このように、アイコンタクト通して、気持ちを共有する経験を重ね、

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     『子供を「育つ・育てる」という視点のもとで、乳幼児の「愛着と自立」について述べよ。』
     私たちは、環境の中に生まれ、人から人間に育っていく。子どもは、自身の内にある育つ力によって育つ存在ではある。しかし、同時に周りの養育者の関わりによっても育てられる存在である。主な養育者とは母親である
    ことが多いが、長時間の保育を受ける子どもにとっては保育士もまた、重要な養育者である。したがって、私は親や保育者が「愛着と自立」において、どのような関係を築きながら、育てるものとしての営みを行っているのかについて以下に述べて行きたい。
     手探り状態での「育てる者」を導いてくれるのは、生まれたばかりの新生児である。新生児は、生まれてから時が立った乳児と比べると、睡眠時間が長く、そして、生体リズムに従って睡眠時間や空腹欲求が規則的になっているので、それに合わせて、授乳・オムツ替え・沐浴などを行う。この時、育てる者は、赤ちゃんの情動の自然な表出にすぎないものを一個の人格として受け止めて、応答的に対応するのである。
     2、3ヶ月に入ると、機嫌の良いときになどに出る言葉「喃語」が出てくる。このことは、初めて母親に...

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