2014年度、A評価レポートです。
あくまで参考程度の利用をお願いします。
「この世に全く同じ人間はいない」といったら誰もが納得せざるを得ないことであろう。人は皆個性を持っており、似ている人間がいようとも、外見や考えまで全く同じと言ったことはない。それらに大きく影響のある遺伝や環境がほぼ同じである双子であっても、全く同じ人間ではなく成長のスピードや理解の仕方に個人差が生じる。私たち教師は児童の生きる力を育む為にもこの個人差を意識し、児童1人1人に合わせた方法で教育を施さなければならない。では、実際の教育現場に出た時に考慮すべき個人差にはどのようなものがあるだろうか。テキスト内にある道徳性、学習意欲の個人差を基に考察する。 1:道徳性の個人差 道徳性は人間の生き方や価値観を方向付けるものであり、学習指導要領でも「道徳の時間及び学校教育活動全体を通して育むもの」であると教育において重要な役割を占めている。 コールバーグの道徳性発達理論は6段階3水準に分けている。その理論によると児童期中期までは外的な罰に対する恐れや利害の手段として行為の善悪を判断し、それ以降に社会や集団の決まりを善悪の判断基準とするようになる。例えばクラス内で「いじめ」があったとしよう。低学年...