言語学概論の第2設題【人間の言語に共通する特徴のうち、恣意性・生産性について説明しなさい。】のリポートです。合格済です。文章にあまり特徴をだしていないので、リポートの参考にしやすいと思います。テキスト『入門ことばの科学』田中晴美・樋口時弘・家村睦夫・五十嵐康男・下宮忠雄・田中幸子著・大修館書店
人間の言語に共通する特徴のうち、恣意性・生産性について説明しなさい。
私たちは言語を用いることでお互いにコミュニケーションをとることができる。言語の伝達機能は音声による方法と、文字による方法がある。文字を持たない言語はあるが、音声を持たない言語は存在しない。
本リポートでは、人間言語に共通する特徴をアメリカの言語学者ハケット(C.F.Hockett)の挙げた最大16の中から、「恣意性」と「生産性」について、説明する。
恣意性(arbitrariness)とは、人間言語の伝達内容とそれを指し示す音声記号(または文字記号)との間に、必然的な因果関係がほとんどなく、各言語社会で昔から慣習としてそれぞれ独自に、勝手気ままに(ここから恣意性と呼ばれる)結びつけられている、という特徴である。裏返していえば、伝達内容と音声記号との間に必然的関係があるなら、世界中の言語が特定の事物をすべて同じ音声記号で表すはずだが、実際にはそうではない。例えば、日本語の「水:ミズ」は、英語では「water」、フランス語では「eau」、ドイツ語では「Wasser」など、すべて違う音声(連続)で指す。借用による形式の一致...