私は高校時代に陸上競技と出会い、専門種目としてやり投げに取り組んできた。幼い頃から野球を続けており体格にも恵まれていた私は「投げる」ことに対して自信があった。実際入部当初から40m近くをマークし、前途は洋々であるかに思えた。しかし、ある時点を境に記録が伸びなくなった。長いスランプは7カ月にも及んだ。顧問の先生方の指導や仲間の支えもあってそれを乗り越えた経験から私は大きく2つのことを学んだ。
まず、競技力を向上させる上で「意識する」ということが重要だということだ。無意識、無自覚にトレーニングを重ねるのではなく、身体のどこを鍛えているのか、筋肉はどのように動くのかを考えることが不可欠だというこ...