1970年代から80年代にかけて、グローバル化、競争の激化、規制緩和、情報通信技術の進展など企業を取り巻く環境は大きく変化した。その中で、「物の動き」のマネジメントであるロジスティクスは、ビジネスの世界では最も注目を浴びる話題の一つとなってきた。それは、ロジスティクスが、企業の重要な経営戦略として、企業の競争優位性を確保する役割を担うようになったからだ。
このロジスティクスの出現により、社内的な「物の動き」の統合によって経営コストの削減が可能になり、利益への貢献度がさらに高まることがわかる。しかし、時代と共に、顧客需要の変化による市場の不確実性の増大、グローバル化の飛躍的な進展、さらに情報通信技術の進展に伴う競争の激化などにより、「モノの動き」の統合を企業間まで拡大する要請が出てきて、限りなき効率的、効果的な管理方法を検討する必要があったのである。
SCMの出現
ロジスティクスの歴史発展
1970年代から80年代にかけて、グローバル化、競争の激化、規制緩和、情報通信技術の進展など企業を取り巻く環境は大きく変化した。その中で、「物の動き」のマネジメントであるロジスティクスは、ビジネスの世界では最も注目を浴びる話題の一つとなってきた。それは、ロジスティクスが、企業の重要な経営戦略として、企業の競争優位性を確保する役割を担うようになったからだ。
そこで、本節では、ロジスティクスがどのように発展してきたかをみていくと共に、ロジスティクスの歴史的発展の中でサプライチェーン・マネジメント(SCM、供給連鎖管理)の出現について考察する。
ロジスティクスの歴史的発展について、「物の動き」の統合という視点で次の5段階で発展してきたと考える。
ロジスティクスの歴史的発展
第1段階
1950年以前
輸送・保管活動の時代
第2段階
1950年代~1960年代中頃
物的流通の時代
第3段階
1960年代中頃~1970年代
物的流通と原材料管理の時代
第4段階
1970年代~1980年代
ロジスティクスマネジメントの...