特発性血小板減少性紫斑病(ITP)患者の標準看護計画
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)とは
患者の生体内で形成された自己抗体(IgG)が血小板と結合することによって血小板が破壊され、血小板の減少をきたす自己免疫疾患である。したがって、紫斑・鼻出血・歯肉出血等の出血症状が起こる後天性の疾患である。
アセスメントの視点
ITPには急性型と慢性型がある。急性型は小児に好発し、約90%は数週間から数か月以内に治癒する。一方、慢性型は20~40歳の女性に多く、しばしば経過が長引き治癒は困難であり、治療に抵抗するものが1/4~1/5に見られる。
症状
1.出血傾向
皮膚や粘膜の出血斑、鼻出血や消化管出血、歯肉や口腔粘膜の出血、血尿、吐血、下血、脳出血等の臓器出血
女性では過多月経や不正性器出血
ごく稀には致命的な頭蓋内出血
2.脾腫
5%以下の出現率であり稀である。
検査
血液検査: 血小板数、血小板寿命、出血時間
骨髄像: 巨核球数(正常または増加する)
血小板結合性免疫グロブリン(PAIgG)の増量
治療
1.内科的治療
副腎皮質ステロイド療法
プレドニゾ...