パンフレット
「在宅中心静脈栄養を受ける患者さんへ」
指導目的
在宅中心静脈栄養の実施に関しては、輸液という高度な医療行為を自宅で行うということに対する患者および家族の不安が大きい.しかし、その実施により入院生活を強いられることなく家庭・社会復帰ができることを説明し、その動機づけを十分に行う.
患者および家族の協力が不可欠であり、手技習得の経過の中で日常動作に支障を来さず生活できることを実感できるように働きかける.
適応
「腸管大量切除またはこれに準ずる腸管機能不全により、静脈栄養以外には栄養維持が困難であるもの」のうちで、以下の3条件を満たすものと日本消火器外科学会で定められている.
以後長期にわたり静脈栄養が必要と予想されること(通常6ヶ月以上にわたる場合)
家に帰っても、今後特に医療上不都合と考えられることがないこと
患者または家族の十分な協力が得られ、本人または家族が在宅中心静脈栄養を希望した場合
ここでいう腸管大量切除とは通常残存小腸が75㎝以下のものをいう.
また、近年では、癌患者において化学療法中の場合や、全身状態が安定しているが、経口摂取ができな...