評価D
わが国における地域ケアの歴史を概観すると共に最近の社会福祉改革における施設と地域の位置づけ、その理論的背景について述べなさい。
地域ケアにおいて効果的に支援を展開するための必須の援助技法がケアマネジメントである。これは、1970年代の半ばアメリカで誕生した。その背景は、精神障害者が病院を出て、一人の市民として地域で日常生活に適応していくための援助技術として開発されている。またイギリスでは1989年に発表されたコミュニティケアに関する政府白書に基いて、翌年制定された国民保健サービス及びコミュニティケア法によってケアマネジメントが制度化された。
この様に、欧米でのケアマネジメントの導入の歴史はコミュニティケア推進の動きを背景にして誕生し発展している。
日本でケアマネジメントが登場した歴史的背景も同じである。
1980年代後半より始まった福祉関係八法改正により、社会福祉の供給主体が多様化し、ノーマライゼーションの生活のノーマル化、社会のノーマル化を重視し、脱施設化、地域移行が目指され、「在宅福祉」「在宅医療」を効果的に推進していくための技法としてケアマネジメントは登場した。
日本に...