エリザベスⅠ

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    近代化とエリザベス1世
    近代化とは、産業化を中心に、それに関連した政治・社会・心理的その他様々な変化の総体のことを示し、イギリスの近代化は17世紀末から18世紀にかけて始まったと言われている。政治的な面においては名誉革命以降、議会制民主主義を確立したことを近代化の発端とする考え方が一般的であるが、これらの出来事の更に前、エリザベスⅠ世の頃からその動きはあったのではないだろうか。彼女は1558年に即位し、その後、約45年間イギリスを統治した。当時のイギリスは決して華やかな時代であったとは言えず、むしろ困難な社会情勢にあった。エリザベスはこのような時代に様々な政策をもって対処し、イギリス黄金時代を築いたと言われている。彼女の行った政策の一つに救貧政策があるが、これは社会保障という言葉が存在しなかった時代にとっては画期的な政策であった。この救貧政策を中心に見ていく中で、近代英国の起源を考察する。
    旧救貧法成立以前の封建社会では貧困は存在して当然の問題であり、社会問題にすらならなかった。また、領主や教会といった生命保障の機構が存在していたため、それらによって貧民は救済を受けていた。しかし、封建...

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