5、子どもの安全対策、教育
-乳幼児期の安全管理能力と安全管理に必要な患児教育―
1、はじめに
子どもにとって、なぜ安全であることの保障が必要なのか。
子どもは、好奇心と冒険心の塊である。この好奇心と冒険心が、子どもの成長を助けるのだ。子どもは、何が安全で、何が危険であるかを知らない。自分が経験していないことに挑戦し、いろいろな体験を通して、大丈夫なものとそうでないものを学んでいくのである。
好奇心と冒険心を満たそうとしたとき、危険な状況とは何であるかを知らない子どもは、初めて失敗を経験し、次に挑戦するときには、工夫をして、だんだん上手にできるようになり、成長を遂げるのである。
しかし、この失敗のときに、怪我をすることがある。子どもは、運動機能が未熟で、手と足・右と左・指の一本一本がそれぞれ自分の思うように動かせず、大人ならなんでもないようなところで転んだり、ぶつかったりして、事故が起こりやすい。といって、怪我を恐れていたのでは何も体験することができなくなる。あるいは、怪我を恐れて大人が制約をしたら、子どもは家から一歩も出ることができなくな...