基礎現代化学シケプリ4

閲覧数2,235
ダウンロード数0
履歴確認

    • ページ数 : 4ページ
    • 全体公開

    資料紹介

    参考文献なし

    タグ

    資料の原本内容

    ★ 基礎現代化学シケプリ★ written by かずきち。
    §4.分子の形成(第4回)

    (a)多電子原子中の電子状態は各電子の原子軌道(AO)に入っていると考えられた。そして構
    成原理に基づき、基底状態の電子配置を組み立てることが§3でできたはずである。では、
    複数個の原子が結びついた分子中の電子状態がどうなっているのかというのが今回の問題
    である。結論から言うと、分子中の電子状態も多電子原子の場合同様、各電子が特定の「軌
    道」に入っている状態として把握することができる。この「軌道」は分子中の「軌道」な
    ので、分子軌道(molecular orbital:MO)と呼ばれている。この分子軌道は分子全体に広が
    っている軌道である、この分子軌道を用いていろいろな問題を理論的に考察する方法が分
    子軌道法(molecular orbital method)である。
    上 の よ う に 原 子 軌 道 の 線 形 結 合 に よ り 分 子 軌 道 を 表 現 す る 方 法 を LACO(linear
    combination of atomic orbital)法と呼ぶ。詳しくはリッツの変分法を理解してくれると
    いい。http://www.k3.dion.ne.jp/~physics/hennbunnhou-reidai1.html

    (b)これは文章を読めば理解できるはず( ̄∇ ̄*)>

    (c)グラフから E の曲線には極小部分があり、平行核間距離 Re でエネルギーの低い、つま
    り安定な結合が生じることがわかる。そこで Re に対応する分子軌道ψを結合性軌道
    (bonding orbital)という。一方で E は R が増加するほど、エネルギーが減少していく。す
    なわち、E に対する状態は核間距離 R が大きいほど安定化するわけで、分子が解離する状態
    に対応する。このことから E に対応する分子軌道ψを反結合性軌道(antibonding orbital)
    と呼ぶ。
    簡単に言うと、結合性軌道は各陽子、電子の距離が近すぎ遠すぎないバランスのいい状
    態。半結合性軌道は分子中の原子が完全に分かれていて安定な状態だと思っていれば十分。

    この時。平行核間距離 Re でのエネルギーの値に注目すると結合性軌道と反結合性軌道には
    上のような関係がある。E0=α+β E1=α-βといった感じ。

    (d)電子の存在確率はψの2乗に比例するので、結合性軌道では結合領域の電子密度が高く

    なっているといえる。このため原子核どうしを互いに結びつける結合が生じている。また
    反対に反結合性軌道では反結合領域の電子密度が高くなる結果、原子核を互いに遠ざけよ
    うとする。

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。