ヘルバルトの五段階教授法とデューイの問題解決学習を対比させながらそれぞれの概要を紹介するとともに、各々の特徴、問題点について論述せよ。
<ヘルバルトの五段階教授法とデューイの問題解決学習を対比させながらそれぞれの概要を紹介するとともに、各々の特徴、問題点について論述せよ>
ヘルバルトは、ペスタロッチが生涯にわたって行った、直観教授法という教育実践の定式化をさらに理論的に体系化した人物である。彼は、経験や主観はただ集積すれば良いのではなく、一種の学問的な理論に基づく形式によって整理(教授)されていくことが必要であると考えた。そこで彼はまず「明瞭―連合―系統―方法」というように、教授過程における学習の諸段階を4つに区分した。その後、ラインによってさらに発展・整理されて「予備―掲示―比較―総括―応用」の5つに区分されることとなった。つまり、ここで言われている「ヘルバルトの五段階教授法」というのはこのことである。
一つ目の「予備」とは、「学習の目的を示したり、学習への動機を呼びおこしたり、既習事項を整理したりして、新しい学習を準備させる段階」のことであり、学習指導案でいう「導入」の部分にあたるところである。そして、二つ目の「掲示」は、「新しく学習すべき教材を提示する段階」。三つ目の「比較」は「連結」とも言われ、「新しい教材...