従来の知識伝達を重視した授業の設計と評価に対して主体的な学習を基本とする授業について設計と評価の特徴を比較し、その比較の視点毎にまとめて授業設計ならびに評価についての留意点を述べよ。
まず最初に、授業の設計を比較し、留意点を考えていきたい。授業設計とは、自分が実現したいと思い描いたときから、それが確実に実現するように頭のなかで概念を操作していく過程である。このときの概念というのは、他の分野において、記号、専門用語、数式、図形などとして表現することが可能である。そして、専門家の間では、経験を交流するために使用されてきており、設計技術は安定して継承されている。だが、授業設計においては、設計し、実施し、評価することが教師個人にとどまってきたことから、経験を交流することの必要性が感じられず、また経験を組織的に蓄積することも行われなかったため、授業設計についての専門性はまだ十分に進歩していない。授業は、教師の経験が極めて重要である。したがって授業設計が日常的に行われ、その経験が効果的に伝達されるためには、概念をしっかりと意識しておくことが求められる。
授業の設計を行っていく上で、教育目標と学...