A判定です。
「教育を受ける権利について、最高裁判所のいわゆる旭川学テ判決を参考にしながら論述せよ。」
旭川学テ事件
旭川学テ事件とは、1956年から1965年にかけて行われた「全国中学校一斉学力調査」を阻止しようと反対運動を行った教師が公務執行妨害罪などに問われた事件のことである。旭川学力テスト事件とも言う。
この裁判では、
①子どもの教育を決定する権限が誰に所属するか
②教育を受ける権利としての学習権の存在
③教師の教育の自由の保障
が問われた。
最高裁判所は、『教育権の帰属問題は、「国家の教育権」と「国民の教育権」のいずれの主張も全面的に採用できない。児童は学習をする固有の権利を有する。教師に教育の自由は一定の範囲において存在するが、合理的範囲において制限される。』として、全国中学校一斉学力調査は合憲であると結論付け、その実施を妨害した被告人に公務執行妨害罪の成立を認め、執行猶予付き有罪判決を自判し、被告人側の上告は棄却した。
その他にも、学テをめぐって、1961年に反対行動(労働組合員による争議行為)をおこした岩手県教員組合でも地方公務員法違反、道路交通法違反事件がおき...